2022年9月8日、毎年恒例のAppleの新製品発表会でそれは発表された。
Apple Watch Series8が紹介された後、事前の噂で聞いていたので何か来るだろうと思っていたので特に驚きはない。
管理人の場合は2021年10月にApple Watch Series7を購入しているので、余程画期的な新機能がない限りはSeries8もProも興味ない。イベントの紹介動画も登山やダイビングなどの過酷な環境に挑戦する人を前面に押し出したもので、ほぼフルリモートでヒキコモリ(カッコ良く言うとインドア派)の管理人には刺さるようなものはないだろう、と冷静に見ていました。そして一通りのイントロが終わった後、新製品の姿があらわに。
いや、この際名前なんてどうでもいいんだ。
・平面ディスプレイ
・大型ディスプレイ
・外でも見やすい輝度のディスプレイ
・ゴツい見た目
・鈍く輝くチタンのボディ
私は一瞬でこの存在感の虜になった。
そしてAppleのサイトで値段を見て、膝から崩れ落ちた。
まぁ値段の問題はさておき、問題はApple Watch Ultraのターゲット層だ。登山、トレッキング、ダイビング、過酷な環境に挑戦する人向けに造られた究極のApple Watchをほとんど外に出ないし過酷な環境に挑戦しない・する気もないヒキコモリ同然の人間が買っていいものなのか、と。
この記事はこんな人にオススメします
- 過酷な環境に挑戦しないけどApple Watch Ultraが欲しい人。
- Apple Watch Ultraってバッテリー持ちがいいって聞くけど実際どうなん?
- Apple Watch Ultraって今までのバンド使いまわせる?
- Apple Watch Ultraって重くない?大きすぎない?
- アクションボタンって何ができるの?
ヒキコモリがApple Watch Ultraを買ってもいいのか
いきなり核心に迫る
あれこれApple Watch Ultraの良さを紹介する前に、いきなり本題に入ろう。本記事の真の目的はApple Watch Ultraのイイ感じの機能を紹介することではなく、過酷な環境に挑戦しない・今後する気もないけど、Apple Watch Ultraが欲しくなっちゃった人の背中を勢いよく押すことである。
こう考えられないだろうか。例えばクルマだ。最近はあらゆる種類の車が走っている。昔ながらのセダンもあればスポーツカー、クロカン、SUV、ミニバン。。。その形状は多種多様だ。ではその車を皆どのように使っているか。
・ミニバンなのに1人で乗って空気ばかり運んでいる人
・クロカンなのにクロスカントリーすることもなく都会を走る人
・スポーツカーなのにラリーやサーキットに行くこともなく街中を走っている人
・人に運転させ自分は後ろでゆっくり寛ぐような高級車なのに自分で運転している人
本来の用途に使われないクルマは意味がないかというとそうではない。これらの特徴的なクルマは見た目に惚れこんで買ったり、より理想と考える自分に近づくために所有しているという側面もあるのではないか。ラリーで勝つために鍛え上げられたスポーツカーで颯爽と都会を走ってもいいじゃないか。それが所有欲であり、Apple Watch Ultraとはそういう性質を備えた存在なのではないかと管理人は考えている。そんな気持ちが少しでも分かる方は、以降も読み進めていってそのままの勢いで(なんなら一番下のリンクから)ポチってほしい。
なお値段も値段なので管理人も当初は購入を躊躇したが、以下の通り熟考を重ねた上購入することにした。
Apple Watch Ultra、仕事がばちくそに忙しいので、ついカッとなって買いました、こんばんわ。 pic.twitter.com/7UmjGXQFqW
— みうら。 (@mi_ura99) September 11, 2022
そもそもApple Watch ってどうなん?
そもそもApple Watch ってどうなん?便利なん?って方向けにはまず以下を読んでいただきたい。Apple Watch が超絶便利で自分の生活を変えてくれる可能性を感じることができるはずだ。
開封の儀(ほぼ写真集)
開封してみる
巷ではApple Watch Ultraのレビューが溢れかえってて開封の様子も載せられているかと思うので、ここではテキトーに何枚か写真だけ載せておくだけにします。
購入したバンドに応じてデザイン(写真)が異なるパッケージ。アルパインループを購入した人は「山」らしい。
通常モデルと違って充電ケーブルは編み込み式。現状単体販売は行っていないようなのでApple Watch Ultra購入者の特権と言える。ちなみに性能は通常モデルと何ら変わりない。
ボディ、ディスプレイ
画面サイズ
Apple Watch の各モデルの画面サイズ、解像度は以下の通り。
画面サイズ | 画面解像度 | |
Apple Watch SE | 40mm 44mm |
324 x 394ピクセル 368 x 448ピクセル |
Apple Watch 通常モデル | 41mm 45mm |
352 x 430ピクセル 396 x 484ピクセル |
Apple Watch Ultra | 49mm | 410 x 502ピクセル |
Apple Watch Ultraは今まで最大の45mmから49mm(+8.9%)へとかなり大型化している。45mmと比較すると以下の通り。4mmの差は一見するとかなり大きくなっている感じがするが、通常モデルの方がベゼルが薄いので4mmがそのまま画面サイズが大きくなっているわけではない。現に解像度は396→410ピクセルと3.5%しか大きくなっていない。ただ、画面が平面になったことで非常に見やすく操作しやすくなっている点はいい点である。また、一部のアプリは49mmの画面に最適化されて視認性が良くなっている。
明るさ
Apple Watch Ultraのディスプレイは通常モデルが1000ニトのところ、2000ニトと倍の明るさである。実際に日中で表示するとこんな感じで十分な視認性だった。ちなみに同じ場所で最大輝度800ニトのiPhone 12 Pro Maxの画面を見たらほぼ真っ暗で何も見えませんでした。。。
重量
Apple Watch Ultraと言えば通常モデルよりも大きく、重くなる。特にアルミモデルを使用している人からすると結構な重量増になるので気になっている人も多いはず。
Apple Watch Ultra | 61.3 g |
Apple Watch Series7(45mm) | 39.8 g |
この差21.5gが気になるほどなのかどうかが焦点です。どうにか体感できないかと考えた結果、今のSeries 7に硬貨(500*2+50+5=21.75g)を貼り付けるという暴力的な方法にたどり着きました。
バッテリー
バッテリー持ちの実測
Apple Watch Ultraと言えばバッテリーが通常モデルの倍持つというのがウリになっている。実際のところどうなのか測定してみた。
測定条件
以下の条件でバッテリー持ちを測定してみた。
- 常時表示 ON
- 画面明るさ MAX
- 睡眠時のみ、常時表示 OFF(7時間/日)
- 睡眠時はAutoSleep 使用
- ワークアウト毎日40分程度
- 日中はSlackからの通知、タイマー、予定通知多数
- Wi-Fiのみ(セルラー接続なし)
- ほぼ外出なし
結果は以下の通り、月曜の16:47(64時間経過)の段階で4%、その後最終的に18時過ぎに1%となり、100%→1%は65時間でした。公称スペックが36時間なので、カタログスペックよりも1.8倍と大幅にバッテリーが持つことが確認できた。今までの通常モデルのApple Watch がどんなに頑張っても丸二日(48時間)は持たないことを考えると驚異的な伸びと言える。何度か試したが管理人の使い方では毎回これぐらいの時間持ったが、外で活動することが多い人やワークアウト時間が長い人はこの結果よりは短くなるかと思う。
充電
逆に充電はというと、2時間(120分)程度で0%からフル充電できた。Series 7 がフル充電に70分かかるので1.7倍ぐらいかかっており、バッテリー容量も1.8倍ぐらいと聞いているのでまぁ順当なところだと思う。
第3のボタン
アクションボタン
Apple Watch Ultraの特徴の1つ、アクションボタン。このボタンは動作をカスタマイズして割り当てることができる。設定できる項目は以下でこの中から好きな機能を選択できるので、使用頻度が高い機能を割り当てることで利便性を向上させることができる。
割り当て可能なアクション
- ワークアウト
- ストップウォッチ
- ウェイポイント
- バックトレース
- ダイブ
- フラッシュライト
- ショートカット
- なし
選べる項目は外での活動に関係したものが多いので、今後更にいろんな割り当てができるといいと思う。
個人的に実現してほしい機能
アクションボタンは今後こんな機能を実現してほしいという思いを勝手に綴っておく。
- ボタンの押し方によって複数の動き割り当て(シングルクリック、ダブルクリック)
- 間違って押してしまった時にキャンセルできる
- ショートカットのアクションで割り当て機能を変えられるように(時間帯などでアクションボタンの機能を変えられるようになる)
管理人はデスクの電気(モニターライト)をすべてOFFにするショートカットを割り当てているので、離席する時にアクションボタンを押すだけで電気をすべてOFFにできる。以前はSiriから「デスク消して」と発話が必要だったが、それすら不要になって利便性が向上した。
なお実行時には以下のような画面となり無駄に演出が派手である。
バンド
アルパインループ
管理人が購入したのがアルパインループのスターライトである。オレンジがテーマカラーなので、いかにもな色を避けた形だが最近オレンジのバンドも欲しくなってきて困っている。付け心地自体は悪くなく、これで1日過ごしても特に違和感を感じることはない。もちろん、細かい微調整ができる点や触れる部分が柔らかく感じる点はスポーツループの方が上だ。
金具部分もチタンでできているので、Apple Watch Ultraのチタンボディにバッチリ色が合ってカッコイイ。
アルパインループのサイズ
管理人が購入したアルパインループはLサイズである。
アルパインループは太さが26mmで、24mmのスポーツループよりも2mm太くなっているし長くなっている。サイズの比較は以下の通り。
アルパインループの向き
「アルパインループは付けにくい」とよく聞くが、Appleのページにある向きにすると付けにくいので、バンドを取り付ける上下を逆にすると腕に巻きやすくなるので試してみてほしい。
この向きだと付けにくいが、
この向きだと割と付けやすい。
通常モデル用のバンドとの相性(バンドコレクション)
管理人は今までApple Watch Series7 45mmモデルを使用していたため、いくつかの手持ちのバンドとApple Watch Ultraの相性を見てみたので色合いなどの参考にしてほしい。
2台持ちのススメ
Apple Watch Ultraを初めてのApple Watch として買う人はなかなか少ないのではないかと思う。管理人も今までSeries4→Series7→Ultraと来ている。
なんて声が聞こえてきそうだが、管理人の以下のような理由で2台持ちにしてから非常にストレスが減り、今まで以上にApple Watch を活用できている。特に、Apple Watch Ultraは充電に2時間かかるのでその間Apple Watch なしで過ごすのは心もとないしその間のスタンドなどのアクティビティがカウントされないのも避けられる。
こんな使い方なのでApple Watchのバッテリーが少なくなっても会議が多い日は充電できそうな合間が全くなくて困ったこともしばしば。
なのでApple Watch Ultraを買ったことで一番ありがたいのは実は「2台体制になって充電タイミングを気にしなくて良くなった」ことかもしれん。
— みうら。 (@mi_ura99) September 25, 2022
Apple Watch 2台持ちのメリット
- 充電のタイミングを気にしなくてよくなる
- 充電中の通知を見逃すことがなくなる
- 充電中のアクティビティ(スタンド)を漏らさなくなる
- 万が一どちらかが壊れて修理に時間がかかっても致命的に困らない
- 充電を忘れてても焦らなくて済む
- 気分によって使い分けることができる
まとめ
Apple Watch Ultraに関して、他の方とは少し違った観点でレビューを行いました。通常モデルとは性格が異なるエクストリームで完成度が高いモデルで所有欲を存分に満たしてくれる。金額的に安くはないので万人には勧められないが、記事を読んで興味を持たれた方は購入を検討してみていただければ幸いだ。少なくとも管理人は1年経った今も本体を見てニヤニヤできるぐらいは満足しているし買って良かったと自信を持って言えるぐらい気に入っている。現在は1世代新しくなり、Apple Watch Ultra2となっているがデザインの変更や大幅な機能更新はないので最新を購入しなくても満足はできると思う。
最後までご覧いただきありがとうございました。